嬉し恥ずかし自動二輪 ~普通自動二輪免許取得 奮闘記~

人生

こんばんは!なぎです。

以前よりシコシコと通わせていただいておりました自動二輪の教習を終えて、卒業してきました。久しぶりに達成感がありました。

バイクブンブン

なぜ今更免許を取りに行ったのか?

バイクはかっこいいからです。

教習の流れ

Amazon Primeかなにかで仮面ライダーWを観て、主人公がバイクに跨る姿を目の当たりにした僕は「これはもうバイクの免許を取るしかないな」と思い立ち、家からチャリ圏内にある自動車学校に入学しました。

10年前に自動車の免許を取ったときと同じ教習所です。10年ぶりに同じ学校に通うことになるとは、当時は思いもしませんでした。

教習所に電話して、入学したいと伝えました。そうすると、翌日に入学手続きをしに来いと言われました。僕は自動車免許を持っていてかつその教習所の卒業生だったので、12万円ほどで教習を開始できました。入学手続きを済ませると、「とりあえずこの倒れているバイクを起こしてみて」と言われてとんでもなく重たいバイクを起こさせられました。あまりにも重かったので絶対コケたくないなと思いました。

初日

初日は適正検査を受けされました。適性検査は、意味があるのか無いのか分からない質問に答えたり、意味があるのか無いのか分からない様々な大きさの「A」を書かされたりと、検査終了まで頭の上に「?」が浮かび続けるようなものでした。結果が返ってきたので早速見てみると、僕の運転適性は1~5のうち3でした。ちょうど真ん中ですが、運転適性が無いようにも見受けられます。

緻密性がDなのは、自分でも頷ける

教習開始!

適正検査を受けた翌日に、はじめての教習を受けました。

まずは怪我を防ぐためのプロテクターの付け方を教えていただきました。それが終わると、驚くことに教習一発目からバイクの運転をさせてもらえました。学生時代にクラッチ付きの原チャリに乗っていたことを伝えると、「じゃ、もういいか」と言っていきなりコースを走ることになります。外周をぐるぐる回っているだけでしたが、それはもう楽しかったです。

実は、利便性などを考えて免許を取得してから買う最初のバイクは125ccのスクーターを想定していたのですが、教習車のCB400SFに跨ってスロットルを捻った瞬間から

「オレはマニュアルのバイクを買う」

と決意しました。

CB400SF 教習車仕様

初ゴケ

2回目の教習では、8の字にぐるぐる回ってみようというものでした。僕は普段チャリに乗っていて、チャリで細かい旋回をするときは足をつくことができるのですが、バイクではそれができません。8の字にぐるぐる回っていると、教官から

「じゃあ、どんどん狭い範囲で回れるようにしよう」

と言われて、旋回の半径を少しずつ小さくしていきました。

その時、バランスを崩して左側にバイクを倒してしまいました。「あ、これは倒れるな」と思った瞬間に、無理して踏ん張らずにバイクを投げ出してしまったので、身体的には全然問題なかったのですが、人生初ゴケということもあり、メンタルダメージを受けて結構落ち込みました。

教官に慰められてその日の教習は終了し、自分を元気づけるためにすき家のチーズ牛丼を大盛りで注文しました。豚汁付きで。

その後は比較的順調だったが……

8の字走行でコケてしまった経験から、一層注意深く運転するようになって、その後の教習は比較的スムーズに終わりました。教習の内容は、クランク、S字、スラローム、一本橋、急制動、坂道発進といろいろありました。この中で個人的にむずかったランキング一位はクランクでした。知らん間にケツがパイロンに当たって、それを指摘されることがありました。その後慣れてきて、もっと早く通れそうだなと結構スピードを出しながらクランクを通ろうとしたとき、バランスを崩してコケてしまい調子に乗ってはいけないと深く肝に銘じました。翌日にはものすごいブンブンしながらスラロームしていたので、僕はパンツのゴムと同じだなと思いました。(パンツのゴムは、一瞬引き締まるがその後ダルダルになるイメージです)

教習車はコカし放題なので、その後も(教官が見ていないところで)逆走以外のやったらダメそうなことをたくさんやりましたが、慣れてきたこともあり、バイクをコカしたりすることはありませんでした。

おじさんがおじさんに怒られるところをみるおじさん

教習の比較的序盤に、バイク型コンソールを使ってニンテンドー64ほどのポリゴン数しかないCGシミュを遊ぶシミュレーション教習がありました。

そこでは、3人の生徒と1人の教官で授業が行われました。5畳ほどの空間におじさんが見事に4人集結して、「これが侘び寂びというものか……」と感じながら授業は進んでいきます。

授業は3人のおじさんが順番にシミュレータを遊ぶというものです。そのうち、1人のおじさんがシミュレーション内で大暴走をします。操作に慣れていないからなのでしょう、とんでもない回転数までエンジンを吹かしてギアをガッチャンガッチャンと操作していたところ、おじさん(教官)が

「それじゃあダメだよ!落ちついて運転して!」

と、語気を強めます。うまく操作ができずに落ち込んでいたところ、さらにおじさん(教官)に怒られて、まさに泣きっ面に蜂状態のおじさん(生徒)は見るからに意気消沈していきました。その一部始終を見ていたおじさん(オレ)もテンションが下がっていきます。おじさんが怒られているところは、おじさんといえどもなるべく見たくないものです。

おじさんと喋る

シミュレーション講習は、合計3回あったのですが、そのうち2回一緒に受けたおじさんがいました。シミュレーション講習を受けるタイミングは、教習の何番目とキッチリ決まっているので、それはつまり僕とまったく同じペースで教習を進行しているということになります。2時間連続の講習のとき、授業と授業の間の休み時間に少しおしゃべりをしました。おじさんという単語が短期間に大量出てきて混乱する方もいらっしゃると思いますが、このおじさんは前述の怒られていたおじさんとは別のおじさんです。

おじさんは50歳を超えたけれど、バイクに乗ってみたいとのことから教習をはじめたようです。ちゃちゃっと教習を終えてバイクをブンブンしていきましょうねぇ~と適当なことを言いながらその場は解散しました。

卒業検定

たのしいたのしい教習はあっという間に終わっていき、卒業検定を受けることになります。

あんまり詳しく調べていなかったせいもあり、この卒業検定は形式的なものでとくに問題なく全員卒業していくものだと思っていたのですが、現実は違いました。

卒業検定の日は、普段の教習とは異なり、まず学科教習用の部屋に受験生が集められて説明からはじまりました。

検定員から「これをやると検定を一発で中止します」という説明からはじまります。バイクをコカしたり、同じ場所で4回エンストをやらかすと終わりだったり、一本橋から落ちたり、パイロンに接触したりすると、その時点で検定が終了します。あとは、様々な項目で減点要素があり、30点を超えるマイナスがあったら、完走しても不合格になる旨を伝えられました。

検定員の迫真さから、やらかすとマジで落とされてしまうという気迫を感じ取り、いつもの教習のようなほんわかした雰囲気は一掃されました。

検定を受ける人は3人で、僕は2番目の出走でした。トップバッターを務めるのは、前述の50歳超えのおじさんでした。以前話したことがあるので顔なじみということもあり、僕はおじさんを励まします。おじさんは「一本橋が苦手だから落ちたらどうしよう~~」とナーバスになっていました。まあ、でもみきわめを突破した我々ですから問題ないですよ!とフォローしていきます。そうして、おじさんは検定を開始するのでした。

おじさんはうまく走れたのかそうでないのかが表情から全く読み取れないほど微妙な面持ちで、検定を終了して戻ってきました。次は僕の番です。

検定GO

正直、検定員のあまりの迫真さから検定開始まで緊張させられてしまったのですが、バイクを目の前にすると不思議と落ち着いてきます。あまりに落ち着きすぎて、バイクに跨ったあとにミラーの位置を合わせるのを忘れそうになりました。(ミラーの位置合わせを行わないと、減点されます)

順調に走行を開始し、クランクも問題なくクリア、スラロームでは絶妙に突入速度が速すぎてビビってしまったのでリアブレーキを踏み踏みしてしまいました。その後の坂道発進は特に問題なく完了し、S字に入って抜けていきます。踏切前でキチンと停止して、左右と後方確認、急制動は若干スピードが足りなかったか?と怪しく思いましたが、問題なく停止します。一本橋も「遠くを見る」という小技で渡りきり、最後は見通しの悪い交差点前で一時停止して左右後方確認して出発。発着点に戻ってきました。

バイクから降りて、ヘルメットを外しながら小さい声で「これ、100受かったな……」とつぶやきました。我ながら気持ち悪いですね。

緊張の合格発表

3人目の検定が完了するまで、待合室で待機するように指示されました。トップバッターのおじさんは「一本橋から落ちたくないあまり、ものすごいスピードで駆け抜けてしまったぁ……」と落ち込んでいました。「まあでも、一本橋から落ちなかったならなんの問題もないですよ!」と適当なフォローを入れます。そうこうしていると、3人目の受験者が帰ってきました。3人目の人は、坂道発進でエンストしてしまったがまあ大丈夫でしょうと楽天的でした。

3人で談笑していると、検定員が戻ってきます。

「じゃあ、トップバッターの人だけここに残って、君ら2人は自習室に入っててください」

と言われ、3人とも頭のうえにはてなマークとビックリマークが同時に浮かび「え?おじさん落ちたか?」という疑念が擡げてきましたが、それに気づいた検定員は「順番に結果を伝えるだけだから」とフォローを入れました。

自習室で、検定走行の内容を反芻しながら静かに待っていました。この合格発表までの空白の時間というものは良くないことを考えさせるには十分な時間で、「もしかしたらクランクでケツがパイロンにあたってたかも……」だとか「一本橋を渡る時間はオレも早すぎたかもしれない……」だとか「あそこの交差点を曲がるときにウインカー出してたかなぁ……」だとか、色々な不安要素がいまさら頭の中を支配していきます。そうこうしていると、おじさんが戻ってきました。おじさんは合格でした。このとき、僕が思ったのは「このおじさんが合格しているのであれば、僕も合格しているな」という傲慢な考えでした。検定員に呼び出されます。

結果は合格でした。「ちゃんと走れててよかったよ!」と褒めてもらいました。ただ、スラロームを通過するのが1秒ほど遅かったようで、満点ではなく95点でした。スラロームはキビキビと通過しなければならないのです。

蓋を開けてみると、全員合格でした。よかったよかった。

その後、学長が自習室にやってきて、卒業式が行われました。卒業証書授与のときはみんなで小さく拍手をしました。

安全運転を心がけます

なぜか平日しかやっていない上に、めちゃくちゃ朝早くに行かなければならないことで有名な免許センターへ、るんるん気分で赴き、免許の更新(すでに免許を持っているため、正確には併記というらしい)を行いました。朝8:30に行ったのに終わったときは11:00くらいになっていました。通常の免許の更新とは異なり、手続きがめんどくさかったです。

そんなこんなで、無事に免許を取得できました。晴れて公道をバイクでブンブン走ることができる資格を得たわけです。安全運転を心がけて、素敵なバイクライフを送っていきます。

前ちゃん
前ちゃん

教習の時点で、バイクに乗るのはすごく楽しかったんだ

みんなもバイクの免許を取ろう